トクホ(特定保健用食品)・有機栽培・JASマーク・オーガニックと聞けば健康と感じますか?
公開日:2015年8月18日
日本で売られている野菜や健康食品では、様々なマークやキーワードが付与されています。もちろん、農薬や化学肥料を使っていないに越したことはありませんが、手間が増えたり栽培しにくく生産量が減少したりといろいろな問題があります。最近では放射能検査済なども、多くの野菜や果物に付与されていました。意味を調べてみましょう。
トクホ(特定保健用食品)とは?
トクホのマーク、よく見かけますよね。ガムやコーラ・お茶など今や様々製品に付いています。どういう製品についけられているかというと、お腹の調子を整えるのに役立つという意味で使われています。もちろん国による厳格な基準があり、許可を得た商品にのみ付けることが許されています。
・人間の生理学機能に影響を与える成分を含んでいること
・血圧・血中のコレステロールを正常に保つ助けをする
・お腹の調子を整えること
よく聞く成分として、オリゴ糖・ビフィズス菌・乳酸菌などはヨーグルトや乳製品で有名です。他にも、血圧対策に有効なラクトトリペプチドや、血糖値対策のグァバ葉ポリフェノールなどもあります。虫歯対策のポリフェノールや、キシリトールはガムでよく聞かれます。骨の健康を維持する上での大豆イソフラボンもCMで耳にします。
健康を維持するために、目安として指定されているのがトクホなのです。ただし治療用として使われるわけではないので、病気が治るなどの使用ではありません。あくまで健康促進というカテゴリに該当します。
普通であれば、野菜やお肉、魚介類など様々な栄養素をバランスよく取るのが良いのですが、中々難しい・・・。そういう人が使う目安になるのがトクホなのです。ただし取りすぎは禁物で、よく見るのが「多量に摂取すると、お腹がゆるくなることがある」という記載をみかけます。適切な量を摂取することを心がけて、それぞれの効果を確かめてから食べるようにしましょう。
有機栽培とオーガニック
実はオーガニックと有機とは同じ意味を指しています。有機というのを英語に直すと、Organicとなります。
有機栽培とは、農薬や化学肥料を使用しない栽培方法です。肥料を使う際は有機肥料というもののみ使用できます。生物本来の天然由来から作る作物と考えれば、分かりやすいかと思います。遺伝子組み換えを使わずに、土から数年かけて土作りをし、食への安全と農業が引き起こす環境への配慮が考えられている手法が、有機栽培です。
微生物や光合成は作物を作るうえで大変重要で、それは土や環境全体を長い目で見て考えなければいけないことです。ですので、一般的に何も表記されていないものに比べて、有機・オーガニックというものは過信しすぎるのはいけませんが、安全と言えます。
JASマークとは?
農林水産省が管理し、太陽・雲・植物の3種類をイメージして作られたマークです。きちんとした有機製品だと登録認定期間が検査して、認定されたもののに貼ることが許されています。これを有機JASマークといいます。
注目する重要な部分として、有機JASマークの無い製品に「有機」「オーガニック」という名称を使うことは法律で禁止されているのです。ですので、商品を購入する際に見るのは、「有機」「オーガニック」ではなく「有機JASマーク」なのです。
この制度が2001年に出来るまでは、消費者も何が有機野菜かどうか分かりにくいものがありました。確かに生産者と販売者が固い絆で結ばれていれば安心できるかもしれませんが、昔は誤って表記していたり故意に有機で無いのに、売れるからと言う理由でキャッチコピーとして販売していたりと分かりにくいものでした。そこでこのマークが出来たわけです。
有機の特徴として、たい肥で土を作り種まき・植え付けの2年以上、農薬や化学肥料を使っていないことが条件になります。そして遺伝子組み換え技術を使用していないことも入っています。JASマーク取得の際は3年以上経過していることが条件となります。
ちなみに「無農薬」「無化学肥料」「減農薬」と表記させることは禁止されています。その理由として、有機より良いと消費者が誤解していたためです。有機JAS認定を受けるには、コストや時間が膨大にかかり、毎年認定を受けなくてはいけません。
しかし無農薬などの表記を使っていけないにも関わらず、未だに使っている業者がいます。それは表記に罰則が無いためです。しかし農薬を使っているにもかかわらず「無農薬」と表記していることは問題で、その際はJAS法違反に抵触しますので罰則対象となります。
食べ物は毎日口に入れるもの
人間が食べている食品は、何が入っているか、どこで作られているかは知りたいところです。スーパーやコンビニでも「私が作りました」等の生産者の顔が見える販売をしているところも多く、日本国産を重要視している日本人も多くいます。海外では未だに、とんでもない方法で野菜や肉が加工されていたりします、それこそ健康を損なうほどです。
外食の際はどこの産地を使っているか、どんな油を使っているか分からない場合がほとんどです。販売店と消費者の「販売店任せ」という信頼に頼っている場合も多くあります。特に昨今では生活習慣病やガン患者も多く、添加物や化学肥料など、何が入っているか予め確認し、調べて納得したうえで口にしたいものです。
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